技術提案事例

サーメット工具に角度変更&R0.2を追加することで、耐久性が大幅に向上!

こちらは、ワークを2~3個削っただけで刃先が欠けてしまうという課題があったサーメット工具に対して、角度変更&R0.2を追加することで、耐久性が大幅に向上した技術提案事例です。

サーメット工具では、ワークを2~3個削っただけで刃先が欠けてしまう...

今回のお客様は、サーメットを使用しているが、ワークを2~3個削っただけで、刃先が欠けてしまうという悩みをお持ちでした。

 

これでは、大量の刃物を常時ストックしないといけないと、この刃先欠け解消のために相談に来られました。

 

※ サーメット(cermet)は、セラミック(ceramic)のような硬さとメタル(metal)の粘り気を併せ持っている観点から名付けられました。

角度変更し、R0.2を追加することで、耐久性向上!

チタン又はタンタルを主成分とした硬度の高い材料を組み合わせて作られています。硬さはあるのですが、実は科学的に安定した成分を加熱焼結させているため、①衝撃で欠けやすい ②温度変化による熱亀裂 が生じやすいという特性があります。

 

そこで、図面を変更し衝撃を和らげるため、角度を20°⇒7°へ変更しました。

 

また、熱を持ち過ぎないようR0.2を追加しヒートスポットを分散させました

Point

今回の提案実行により、耐久性が向上し、従来では数個で欠けていた刃物が連続で加工することが出来ました。大幅な刃物寿命の向上を実現しています。

このように、刃物の材料特性に合わせた形状を追加することで、刃物の性能を向上させることが出来ます。