刃のつなぎ目の段差、合わせ面の浮き上がり….なんど改善しても次の問題が!根深い課題を解決し生産性向上!
こちらは、包装フィルムをカットするナイフの上刃と下刃のつなぎに段があり、切れ味が悪く、それが起因して刃物の寿命も短いと2重苦であったトラブルを、何度も試行錯誤を繰り返し、真因を取り除いた技術提案事例です。
何度も調整して加工するも、切れ味が悪くすぐに刃物がダメになってしまう・・・
お客様では、ペットボトルの包装フィルムのカットをするためにスリッターナイフを使用していましたが、切れ味が悪く製品の切断面がすぐに悪化してしまっておりました。その都度、ナイフを交換するのですが、この短い寿命がコストも圧迫し、早期に解決したいと相談に来られました。
上下の刃物の段差は、〇〇が原因だった!?何度もトライし、真因を見つけ刃物本来の切れ味を引き出した!
お客様より上下の刃物の段差によって、切れ味が落ちるとのことから、まずは、つなぎ目を円滑にすることから実施。
① 最初の処置として、サンドペーパーで段階的に面粗度を上げ、段差を滑らかに
ここで、新たな問題として顕在化したのが「わずかな浮き上がり」が生じていると打上げがあったので、
② 次にコンパウンドを用いて、サンドペーパー以上の滑らかさに仕上げた
・・・しかし、問題は状況は良くなるものの解決せず、さらに刃物を観察…すると刃先テーパー部の課題を検出
③ 最後にエッジが取れていた刃先テーパー部を「上刃,下刃」それぞれ噛みあうよう砥石にて研磨を当て直し、切れ味の高いエッジに仕上げることが出来た
Point
刃物は、問題になっているところに注力しても改善しないことがあります。やはり大切なのは、「目立った問題」よりも「どこで切断しているか」に着目し、丁寧に刃先まで仕上げることが重要です。一緒に取り組んで頂いたお客様に感謝です。