技術提案事例

加工面に筋が入ってしまう、原因不明の品質不具合をお客様と一緒に解析,対策!

こちらは、製品形状の総型加工に使用されていた刃物での事例です。加工後の「筋残り」の不具合が発生しており、原因がわからずにいた事例を、一緒に要因解析を行い、刃物にて対策を講じた技術提案事例です。

総型バイトにしたのに、加工後にもう一度仕上げ作業をしている・・・

お客様では、総型バイトでワークの仕上げを行っていました。総型はワークの仕上がり形状に合わせて刃物を成形し加工します。しかしながら、加工後の製品を見ると「なぜか加工の筋が残っている」状態で、その要因も分からずに筋の除去に追加工が必要な状態でした。

刃物が悪いのか,切削の仕方が悪いのか、総型本来の効果が得られずに悩まれていました。

筋発生の原因は「チッピング」だった!より強い刃物になるよう表面性状を改善し対策

お客様と一緒に刃物の形状とワークの筋の位置や形状を確認致しました。すると、筋の位置は常に一定でないものの傷ついてしまったワークには共通して「筋」の位置に刃物の「チッピング」が生じていることがわかりました。そこで、切削抵抗を軽減し、チッピングの発生を抑制するために、

 1)ラップ(SMAP)仕上げにて面精度を大幅に向上

 2)ホーニング処理にて刃先を鈍角にし、刃先の剛性をUP

抵抗を減らし、剛性を上げることで筋不良の発生が大幅に低減しました!

Point

お客様のワーク生産時の不良率が削減され、大変良好な結果につながったとご連絡を頂きました。刃物への一工夫で品質が向上した良い事例となりました。

特殊超硬バイト 開発ラボでは、超硬バイトの加工を得意としておりますが、角物工具以外にも丸物工具の製造にも問題なく対応しております。長期間にわたって加工品質を安定させるためには、工具の製造品質を向上させることが最も大切な要素と言えます。当社では、お客様の加工状況を詳細にお伺いして、確実にお困りごとの原因を特定し、高い安定精度で加工をすることができる特殊超硬工具をお届けいたします。