技術提案事例

超音波の振動方向に研削方向を合わせることで、工具の長寿命化を実現!

こちらは、超音波カッターを使用しているものの、工具寿命の到達前に切れ味が落ちてしまい切断面が荒れてしまうというご相談に対して、超音波の振動方向に研削方向を合わせることで、工具の長寿命化を実現した技術提案事例です。

工具寿命の到達前に切断面が荒れてしまう…..

こちらは、航空宇宙用のシートを切断するための工具に関するご相談でした。シート切断で使用している際に、想定している工具寿命に到達する前に切れ味が落ちてしまっているため、どうにかして長寿命化できないかということで、特殊超硬バイト 開発ラボにご相談をいただきました。

超音波の振動方向に研削方向を合わせることで、工具の長寿命化を実現!

お客様から工具をお預かりし、使用用途を詳細にお伺いしたところ、超音波振動により切断するカッターの刃物として使用されているとのことでした。超音波カッターの場合は、通常のカッターとの使用方法が異なります。

 

そこで当社では、超音波の振動方向に研削方向を合わせることで、切断時の抵抗を最小化することをご提案いたしました。従来は振動方向と研削方向があっていなかったため、超音波振動によって余計な摩擦が発生してしまい、早く工具寿命に達しているようでした。そのため振動方向にあわせて研削方向を変更することで、摩擦量を減らし、長寿命化するようにご提案いたしました。

 

また、面粗度もラップ研磨仕上げを施すことで、チッピング防止することも合わせてご提案いたしました。

Point

研削方向の変更とラップ仕上げによって、超音波カッターの寿命が延びたとのことで、お客様からも喜びのお声をいただくことができました。

このように特殊超硬バイト 開発ラボでは、お客様の用途を詳細にお伺いした上で最適な工具技術提案をしております。さらに工具の長寿命化を実現するには、工具の仕上げ精度を向上させることも重要な要素です。今回は追加のご提案でラップ仕上げをいたしましたが、ラップ仕上げをするだけで工具の長寿命化は実現可能です。