技術提案事例

湿式プロファイル研削によるサーメット工具の微小溝入れ総型化

こちらは、既存刃物の最小寸法よりも小さい幅の溝加工をしたいというご相談に対して、当社独自の湿式プロファイル研削によって、サーメット工具の微小溝入れ総型化を実現した技術提案事例です。

既存刃物の最小寸法よりも小さい幅の溝加工をしたい...

今回のお客様は、既存刃物の最小寸法よりも小さい幅の溝加工をしたいと相談がありました。

 

現在使用中の刃物がサーメットであったため、これを追加工してくれるメーカーがなく弊社に来られました。

 

※ サーメット(cermet)は、セラミック(ceramic)のような硬さとメタル(metal)の粘り気を併せ持っている観点から名付けられました。

湿式のプロファイル研削による、サーメット工具の微小溝入れ総型化を実現!

弊社では、「湿式のプロファイル研削盤」によってサーメットであっても微小な追加工が可能です。そこで、指定寸法へ幅を縮小を実施しました。その際に、仕上げたい溝の深さを製品形状に合わせた最小限の寸法にすることで、剛性を保ち一発で溝加工を仕上げられるよう提案しました。

 

※ 乾式の研削では、熱が生じやすいサーメットの加工で砥石が大幅に磨耗するため、狙った精度で仕上げるのが難しくなります。

Point

これにより、サーメットの材質のまま既存チップを改造し、微小溝の加工を高剛性で実現することが出来ました。また、幅と深さともに製品の図面形状に合わせていますので(総型化)、刃物を当てるだけで幅出しが完了します。

例えば、更なる追加工案として

① 刃物の先端に45°の角を付与し、同時に面取り
② 刃物の先端をR形状にすることで、同時R面取り
③ 刃物上面を刃物使用後に研磨し、ヒビや割れなどを除去し再利用

といったことも可能です。ぜひご相談ください。